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by watarajp

「人間が幸福になる経済とは何か」感想

この本は、非常に彼のヒューマニズムあふれる本である。
クリントン政意権内部にいた彼が、アメリカのそしてアメリカがアメリカ以外の国にしたことを総括的かどうかはともかく反省しているのだ。
援助を受けている国は、実のところ、貧困がなくならないばかりか、いっそうひどくなっている。
いや、あまりか国内においても、国外においてもグローバリズムに対する反発さえ起きている。
そればかりでない。比較的成功したと思える90年代、そのグローバリズムの進展も批判的に総括しているのだ。
クリントン政権スタッフの目標、しかし、反対されうまくいかなっかたこと、
そしてアメリカ自信が、国内と他国では違う形で使う二枚舌。そして政策に強い要因となっている、イデオロギーやロビー活動。
ある意味、理論どおりではない経済システム。「見えざる手」どおりでない現実。
それをヒューマンな精神で語っているといってよい。

レーガン・ブッシュ(父)政権で垂れ流された財政赤字。それに切り込むための財政支出。
もちろん、ソ連が崩壊したということによる軍事費の削減もあったであろう。
他方、富裕者に対する課税強化。投資に対する減税。などなどさまざま。

私が一番関心を持ったのは、規制緩和が社会を豊かにするのだろうか?そういった視点である。いまの日本は、国民の圧倒的の支持のもと「構造改革」なる規制緩和(それ自身、恣意的な)が進んでいる。
終身雇用の消滅。年功序列賃金から成果主義への転換。規制緩和の名の下の外資導入。
預金から、株式債券市場へのお金の流れ。
リスクのイ大きい社会。アメリカを数年遅れで目指すのが、日本である。

現実の政策決定、それによる経済的利害の発現。今日そうなるものは、誰による何のための競争なのか??そういった思いを強くした。

新たなビジョンなどなかなか出せるものではない。
特に、パラダイムという意味では、自由主義万能の時代ではないらしいということに気づき始めている。。
弱肉強食ーーー其れが人間が動物としては、正しい選択かもしれない。強いものは勝ち弱気モノは死せよ、其れは、人間登場以前の社会では、当たり前のことだし、本当は、ずっとそうだったかもしれない。でもたてまえは違ったでしょう。
しかし、人間は、単なる動物と同じか??
人間は過去において理想を語り、其れは哲学として、文学として、あるいは法として、いろいろな形で語ってきたのではないか?
社会はどうあるべきか?これからの社会は、人にやさしく、環境にやさしく、そんな世界はありえない。誰もがグローバリズムのもとで資本主義勃興時期のようになっていくのかもしれない。

経済学は、とりわけマクロ経済学は、何ができるか??其れが問われる時代のように思う。
by watarajp | 2006-04-02 12:04 | 読書