読書と日常がメインの日記です。


by watarajp

「日本いまだ独立せず」日高義樹著  読んでいます

これは、面白いです。アメリカ側から見た日本の首相や官僚たちの歴史です。
あくまで筆者の取材を通じ、筆者の理解による日本の見方です。

日本でみる(とりわけマスコミなどにあおられて)日本とアメリカからみる日本はだいぶ違うということが分かり、とても興味深い。

佐藤栄作から始まり、橋本龍太郎にいたるまでのホワイトハウスを中心にそこから見える日本がテーマなのだが、いわゆる田中の評価や三木の評価が国家戦略も何もないというのが、面白い。
佐藤の沖縄返還におけるやり取りは、まだ、悪くはない。
しかしながら、田中、三木は、本当に首相としての戦略もない首相として語られている。
田中は、土建屋、バラマキなどのイメージがあり、当時のニクソンが、いかにアメリカのパワーが落ちる中、ソ連を封じ込めていくのか、そういったことをまったく理解できない人物として描かれる。
また、三木は、ただロッキード事件の調査書類をほしがるだけの人物に描かれる。彼は、何のために首脳会談をやったのだろうと不思議にさえ感じるのだ。
これだけ読むと、日本の首相の情けなさ、目の小ささのみ受け取ってしまうのだ。
福田に関しては、それなりにマトモな感じで語られる。カーターの失言を聞いて聞かないふりをするあたりは、役者と思わせる。
中曽根レーガン関係(ロンヤス関係)は「悪の帝国」ソ連をいかに封じ込めるのか、そして冷戦に勝利するのか、当時の必死さを感じる。お互いがお互いを政治的に利用した日米関係なのであろう。対共産主義の戦いが第一だったために経済問題で日本が「甘やかされた」という主張もそうなのかという気もした。
ブッシュ(パパ)の湾岸戦争の評価、なぜやったのか?そのあたりの分析は、非常に目新しい。
(私が知らないだけかもしれない)中東に軍事的拠点を作るためにこの戦争を利用したという主張が本当なら、息子ブッシュは父の意図がわかってなかったってことか???!!
経済大統領クリントン、橋本この関係は、本が発表された当時ということもあり、現在進行形である。

ただ、当時のアメリカが、橋本政権樹立を機に、小沢から手を引いたーーーという考え方。
どうなんだろう??

確かに海部、宮沢内閣のあたりで湾岸戦争において国家としてのあり方をはっきりせず、ただ金さえ出しておけばという日本、非常に日本国家自身が、混迷のあった気もする。
当時の日本の国家権力自身が、政治改革や対米政策をめぐって混乱していたのだろうか?
その後の細川連立政権羽田政権これらのバックにいる小沢一郎。

日米の権力者たちの距離感はどうなんだろう?非常に興味を持つ。

翻って現在の小泉政権は、アメリカべったりである。アメリカのゆうことさえ聞けば、なんでもうまくいくと勘違いしていると思われる。
時に、竹中的経済金融政策が、アメリカの意を沿うた形で構造改革なるものが進んでいる気がする。
日本は「アメリカの属国」(昔も今も)と某TVの討論番組でいう元政治家もいるくらいだから、やはりアメリカの力と意見は大きいのでしょう。
今の日本を考える意味でも、これまでの日米関係を振り返るのは大切なことだし、非常に日本人自身が誤解してきたところがあるのではないか、そう思った本でした。

すべてが正しいとは思わないが、非常に見方としては、新鮮で、よかったです。
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by watarajp | 2006-04-12 22:20 | 読書